イオンへの転職前に、有価証券報告書で確かめること

このページは、イオンを中途で受ける人と、いまイオンにいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「営業利益2,705億円のうち小売は22%、純利益727億円のうち691億円は会計上の差益」です。

決算の要点(有報から3点)

純利益727億円は、691億円の会計上の差益を含む。段階取得に係る差益は現金を伴わず、来期は出ません。実力の純利益は36億円程度。次に見るべきは、差益と減損の両方が消えた来期の純利益です。

利益の主役は小売ではない。ディベロッパー・金融・ヘルス&ウエルネスで営業利益の68%。GMS・SM・DSの小売3事業は営業収益7.2兆円で585億円、利益率0.8%。イオンの株価は、モールと金融とドラッグストアの評価だと理解する必要があります。

42%は少数株主のもの。上場子会社を多く抱える構造で、連結純利益の4割が非支配株主に帰属します。イオンモール・イオンディライトの完全子会社化は、この比率を下げる動きです。

転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)

正社員17万9,230人と、パートタイマー29万601人

8時間換算でパートのほうが多い。有報が両方を数えている理由

持株会社の社員は559人、平均年収933万円

「イオンに入る」が意味するものは、会社によってまったく違う

1人あたり営業利益は総合金融407万円、GMS62万円

同じグループの中で、6.6倍違う

パート49万人の賃金を4年連続7%以上引き上げた

有報に書かれた、人的資本投資の実像

中途でこの会社を受けるなら

稼ぐ3事業と、立て直す小売3事業

経営企画部長が唸る逆質問10本

有報を読んだ人にしか作れない質問と、その使い分け

女性管理職28.7%(連結)・31.2%(イオンリテール)

これまでの記事で見てきた製造業との決定的な違い

入社後も、自分で有報を読み続けるために

毎年見るべき3か所

面接までの3ステップ

① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る

有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。

② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る

注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。

③ その数字から、逆質問を1本作る

上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。

よくある質問

Q. 数字の出典は何ですか。
A. 各社が金融庁に提出した有価証券報告書と決算短信です。EDINET(金融庁の開示システム)で誰でも無料で原文を確認できます。
Q. 無料で読める範囲はどこまでですか。
A. note記事の投資家向けパート(決算の解剖)は無料で読めます。社員・転職者向けのパート(人員の配置、年収と勤続の中身、逆質問)が有料で、2,480円の買い切りです。