ALSOKへの転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、ALSOKを中途で受ける人と、いまALSOKにいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「16期連続増収でも中計目標は両方とも未達——従業員の45.5%がいる海外は、売上の4.7%で営業赤字」です。
決算の要点(有報から3点)
16期連続増収は本物だが、中期経営計画の目標は両方とも未達。売上高経常利益率8.4%(目標10.0%以上)、ROE 9.2%(同)。今期が「Grand Design 2025」の最終年度でした。そして次の中期経営計画「ALSOK STAGE 2028」でも、ROE10%程度・売上高経常利益率10%程度と、同じ目標を掲げ直しています。3年かけて届かなかった水準に、もう3年かけて挑む——なぜ今回は届くのかが、この会社への最大の問いです。なお新中計では配当性向40%から50%を目安とし、機動的な自己株式取得にも言及しています。
利益はセキュリティ事業がほぼ全部。成長はM&Aが作っている。連結営業利益469億19百万円に対し、セキュリティ事業が454億16百万円。一方で伸び率トップはFM事業等の+16.6%(利益+23.0%)で、その中身は富士通からの施設管理事業の承継とクボタから平和管財の株式60%取得でした。本業の警備で稼ぎ、周辺をM&Aで買い足す——それがこの会社の成長エンジンです。だからのれんが「多額かつ多数」になり、監査法人のKAMになっています。
従業員の45.5%がいる海外が、売上の4.7%で営業赤字。海外事業は30,440人・売上279億83百万円・営業損失11億10百万円(赤字幅は前期の約2倍)。さらにインドネシアのPT.Shield-On Serviceとその子会社7社ののれんを4億94百万円減損しました。人数だけ見れば連結の半分近くが海外なのに、利益への貢献はマイナスです。ここが黒字化しない限り、ROE10%は遠い——中計目標との距離を考えるとき、最も重い論点はここにあります。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
6万6,949人の内訳——海外30,440人、国内は3万6,509人
1人あたり営業利益はFM 451万円、海外△3万6千円
提出会社11,741人・平均年間給与622万1千円(+3.2%)
ここまで解剖した25社で最も低い。その理由
女性管理職7.2%、賃金差異74.5%
会社が全59社に同じ一文の説明をつけている
社名が変わった——綜合警備保障からALSOKへ
創業60周年。有報にその記述がある
中途でこの会社を受けるなら
稼ぐ場所と、人がいる場所が違う
経営企画部長が唸る逆質問10本
中計目標を2期続けて同じ数字にした会社に、何を聞くか
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。