日本製鉄への転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、日本製鉄を中途で受ける人と、いま日本製鉄にいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「売上は初の10兆円、社員は2万4,608人増、それでも純利益は95%減の171億円」です。
決算の要点(有報から3点)
純利益171億円は、一過性で説明がつくか。事業再編損2,712億円(米国カルバートとブラジルUSIMINASの譲渡損)は来期には残りません。一方で金融費用1,012億円は、有利子負債5兆1,742億円が続く限り毎期かかります。一過性と恒常を分けて見る必要があります。
製鉄の減益1,810億円のうち、マージンが△1,150億円。コスト改善1,300億円は自力で出せる部分ですが、マージンは中国の過剰生産と国際市況に左右されます。次に見るべきは、コスト改善がマージンの悪化を上回り続けられるかです。
総資産14兆6,605億円のうち、のれん・無形資産・有形固定資産の増加分は3兆円近い。その回収可能性の前提は「鋼材需給の予測」です。USスチールが2028年末までに110億ドルを投じる計画と、この減損リスクは裏表の関係にあります。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
13万8,453人のうち、製鉄に11万9,447人
1年で2万4,608人増えた会社の、人の置き場所
1人あたりセグメント利益はケミカル668万円、製鉄368万円
同じ会社の中で、1.8倍違う
提出会社は3万2,102人・平均年収908万円
3期で8,292,871円→9,086,300円、ただし当期は+0.4%
5つの区分でできた給与制度
マネジメント/アシスタント/グローバル/ワイドエキスパート/エリア
女性管理職1.8%を、会社はどう説明しているか
男性育休88%(育児目的休暇込み100%)との対比
中途でこの会社を受けるなら
製鉄以外の3セグメントは、利益率が製鉄より高い
経営企画部長が唸る逆質問10本
有報を読んだ人にしか作れない質問と、その使い分け
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。