日産自動車への転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、日産自動車を中途で受ける人と、いま日産自動車にいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「車は2,928億円の赤字、ローンが2,979億円を稼いだ」です。
決算の要点(有報から3点)
経常利益11億円は、本業の損益分岐点そのもの。営業利益580億円から営業外で569億円が消えました。前期は営業外が+1,404億円のプラスだったので、1,973億円の悪化です。次に見るべきは、Re:Nissanの残り2,450億円が2026年度に出るかどうか。出れば自動車事業の黒字化に届きます。
利益の出どころが販売金融に一本化されている。自動車△2,928億円、販売金融+2,979億円。販売金融のセグメント資産10兆7,268億円は連結総資産の54%で、これは実質的に金融会社の財務構造です。金利環境と与信が、この会社の損益を左右します。
減損3,662億円と売却益1,273億円が同じ年に出た。工場を減損しながら資産を売って現金を作る局面です。自己資本比率は24.2%まで下がりました。2027年度までに工場を17から10にする計画の途中であり、追加の減損が出る余地は残っています。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
12万79人のうち、日本に5万8,723人
1年で1万2,711人減った会社の、人の置き場所
1人あたりで見ると、販売金融6,831万円・自動車△253万円
4,361人が2,979億円を稼いでいる
提出会社の平均年収は857万円で、4.3%下がった
賃金を上げた他社と、真逆に動いた年
特別退職加算金850億円が意味すること
前期406億円の2.1倍。工場は17から10へ
女性管理職11.3%と、子会社11社の数字
2.1%から18.2%まで開いている
中途でこの会社を受けるなら
自動車事業と販売金融事業は、別の会社と考える
経営企画部長が唸る逆質問10本
有報を読んだ人にしか作れない質問と、その使い分け
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。