クボタへの転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、クボタを中途で受ける人と、いまクボタにいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「「ヒット商品の創出が少なくなっている」——会社が有報に自分でそう書いた。総資産の36.4%は顧客への貸付金」です。
決算の要点(有報から3点)
会社が自分で「競争力の低下」と書いた年。ROEは7.3%で5期最低、当期利益は3期連続減少(2,384億55百万円→2,304億37百万円→1,866億87百万円)。そして有報の「対処すべき課題」に、「製品・事業の競争力の低下」「固定費の高止まり」「ヒット商品の創出が少なくなっている」「フリーキャッシュフローが低水準」と明記されました。これは、投資家にとっては悪材料であると同時に、正確な現状認識が示されたという意味では前向きな情報です。会社は「従来の物量重視から転換して収益性や資本効率を重視した経営への質的改善を実行し」と書いており、2026年からの新中期経営計画(2026年〜2030年)が、その転換点になります。
総資産の36.4%は顧客への貸付金。KAMもそこ。小売金融債権1兆6,737億99百万円+リース債権5,837億58百万円で2兆2,575億57百万円、貸倒引当金は363億1百万円(1.6%)。大部分が北米とタイです。農機・建機の販売金融は、製品を売るための仕組みであると同時に、信用リスクそのものでもあります。米国の農家所得や金利環境が悪化すれば、貸倒引当金の積み増しが利益を直撃します。——メーカーの決算として見ていると見落とす部分です。
米国が売上の37.2%で、そこが減っている。北米△4.2%(米国△3.1%)、アジア△1.2%に対し、日本+8.3%、欧州+4.5%。会社は「短期的には米国の関税政策といった逆風」と明記し、欧州子会社では米国向け受注減少で5億72百万円の減損を計上しました。一方、国内は「米価高騰を背景とした農家の設備投資意欲の高まり」と「国土強靭化実施中期計画」という2つの追い風があります。インドののれん1,046億31百万円(全体の74.8%)も含め、地域ごとの明暗がはっきり分かれた期でした。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
5万2,503人の内訳——機械が41,342人で78.7%
外に臨時従業員1万4,090人がいる
提出会社15,897人・平均年間給与860万9,216円
平均年齢39.9歳は、このシリーズでも若い部類
女性管理職5.1%——連結子会社19社の数字も社名つき
0.0%から50.0%まで
中途でこの会社を受けるなら
2026年からの新中期経営計画と、3つの組織改革
経営企画部長が唸る逆質問10本
「競争力の低下」という自己診断を、どう聞くか
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。