伊藤忠商事への転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、伊藤忠商事を中途で受ける人と、いま伊藤忠商事にいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「8カンパニー中5つが減益、増益の主役は「その他及び修正消去」」です。
決算の要点(有報から3点)
増益200億円の中身は、本業の外側にある。8カンパニーの合計は678億円の減益で、「その他及び修正消去」が878億円増えて全体を押し上げました。中身は資産売却益と持分投資先の損益です。次に見るべきは、8カンパニーの合計が戻るかどうかです。
減益5社のうち、反動と市況を分けて読む。繊維と第8は前期の一過性利益の反動で、来期は比較の土台が正常化します。金属は鉄鉱石・石炭の市況とコスト増で、こちらは外部環境次第です。性質がまったく違います。
ROE低下への答えが、来期の還元方針に出ている。利益+9.8%に対し株主資本+56.9%という5年を経て、配当44円以上+自己株式3,000億円以上を明記しました。資本の積み上がりを還元で戻す局面に入ったかどうかが、来期の最大の論点です。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
金属カンパニーは536人で、純利益1,435億円
食料の3万677人と比べると、57倍の人数差
1人あたり純利益は金属2億6,772万円、住生活289万円
同じ会社の中で、93倍違う
提出会社4,125人・平均年収1,991万円(+10.3%)
連結11万人と、単体4千人の距離
女性管理職10.1%と、男性育休128%
「2030年代半ばを目途に現在の2倍程度」と書いた会社
中途でこの会社を受けるなら
8カンパニーは、8つの別会社と考える
経営企画部長が唸る逆質問10本
有報を読んだ人にしか作れない質問と、その使い分け
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。