豊田通商への転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、豊田通商を中途で受ける人と、いま豊田通商にいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「利益の25%、社員の28%がアフリカ」です。
決算の要点(有報から3点)
アフリカが、この会社の他社にない資産。当期利益940億円で全体の25.4%、従業員2万879人で27.9%、そしてトヨタの直営代理店はアフリカ36カ国。当期の増益額+145億円も8セグメントで最大でした。他の総合商社が持っていない地理的ポジションであり、同時に政治・為替・治安のリスクが最も集中する場所でもあります。この一点で豊田通商を評価するかどうかが、投資判断の分かれ目になります。
当期の増益幅が小さい理由は、グリーンインフラの一過性損失。売上総利益は+12.8%、営業活動に係る利益は+9.7%なのに、当期利益は+2.2%。グリーンインフラが186億円(51.0%)の減益で、理由は「国内発電事業における一過性損失等」。内訳は開示されていません。ユーラスエナジーがテラスエナジーと統合して国内No.1になった年でもあるので、統合に伴うものかどうかは次の開示を待つ必要があります。
買収の効果は、これから。Radius Recycling(米国・再生資源回収拠点100か所超+電炉)の完全子会社化で従業員が5,816人増えましたが、サーキュラーエコノミーの当期利益は4.5%の減益。総資産は1兆4,662億円増え、ROEは5期最低の12.82%。PERが7.26倍から16.95倍へ上がったことを踏まえると、市場は「これから出る利益」を先に織り込んでいると読めます。次期見通し4,000億円(+8.0%)が、その最初の検証になります。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
7万4,927人のうち、2万879人がアフリカ
1人あたり当期利益が最も高いのは、4,437人のメタル+
提出会社2,466人、平均年間給与1,421万3,845円
前期比+7.7%という伸び
本体2,466人のうち、アフリカ担当は175人
連結2万879人との落差
女性管理職9.5%と、グローバル職の女性比率14.7%
会社が賃金差異の理由を数字で書いている
中途でこの会社を受けるなら
本体の29.6%は「その他(管理部門)」
経営企画部長が唸る逆質問10本
アフリカで稼ぐ商社に、何を聞くか
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。