みずほフィナンシャルグループへの転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、みずほフィナンシャルグループを中途で受ける人と、いまみずほフィナンシャルグループにいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「ROEが5期で2倍、純利益は初の1兆円超——貸倒引当金の前提に「自動車関連サプライチェーン」が入った」です。
決算の要点(有報から3点)
ROEは5期で5.78%から11.47%へ。金利上昇の恩恵が最も大きく出たのは国内リテール。当期純利益は初の1兆円超(1兆2,486億32百万円・+41.0%)。カンパニー別では、RBC(国内の個人・中小中堅企業)の業務純益が+69.2%、GMC(市場部門)が+65.7%、AMCが+65.6%と伸び、GCIBC(海外)だけが+0.6%でした。RBCは粗利益+18.3%に対し経費+7.7%にとどまり、レバレッジが効いています。——日本の金利がある水準に戻ったことの効果が、最も素直に出た決算です。この構造が続くかどうかは、日銀の政策次第になります。
貸倒引当金6,373億円の前提に、中東情勢と自動車が入っている。貸出金99兆7,531億93百万円(総資産の約33%)に対し、貸倒引当金は6,373億2百万円(0.64%)。そのうち1,621億56百万円が「予想損失額の必要な修正」——過去の実績には表れていない将来リスクへの上乗せです。シナリオには「中東情勢の悪化に伴う原材料供給制約影響」「自動車関連サプライチェーンへの連鎖も踏まえた業績悪化懸念」が明記されており、監査法人はこの部分を「不確実性の程度が高い」と指摘しています。日本最大級の銀行が、いまどこにリスクを見ているかが、固有名詞で書かれている——投資家にとって、これは貴重な情報です。
国内が伸び、海外が足踏み。GCIBC(海外進出日系企業及び非日系企業等)は従業員12,565人(24.0%)を抱えながら、業務純益は+0.6%。粗利益+5.9%に対し経費+10.2%で、利益が伸びませんでした。一方、CIBC(国内大企業)は経費率33.9%で業務純益4,997億90百万円と5カンパニー中最大、GMC(市場)は1,289人で2,599億55百万円。人数と利益の関係が、カンパニーごとにまったく違います。——次の成長をどこに求めるかが、来期以降の論点になります。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
5万2,427人の内訳——RBCに19,324人、GMCは1,289人
1人あたり業務純益は2億167万円から1,229万円まで
みずほ銀行23,356人・平均年間給与870万1千円
持株会社1,166万5千円、みずほ証券1,134万3千円
新しい人事の枠組み〈かなで〉(2024年度〜)
「年次・経験によらない役割の大きさに応じた処遇・配置」
女性管理職の目標は「2030年代の早期に30%」
男女賃金差異の前提条件を変更し、前年値も再計算した
中途でこの会社を受けるなら
5カンパニーの経費率は33.9%から76.8%まで
経営企画部長が唸る逆質問10本
貸倒引当金のシナリオと海外の停滞を、どう聞くか
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。