第一ライフグループへの転職前に、有価証券報告書で確かめること
このページは、第一ライフグループを中途で受ける人と、いま第一ライフグループにいる人に向けたものです。求人票や口コミには載らない、会社自身が有価証券報告書に書いた数字を並べます。直近の有報から出てきた事実は、「純利益は4.8%減ったのに、会社独自の利益は25.5%増えた——個人保険の保有契約高は2兆6,610億円減っている」です。
決算の要点(有報から3点)
利益をどの指標で見るかで、評価が変わる会社。会計上の純利益は4,365億円(△4.8%)、グループ修正利益は5,515億円(+25.5%)。会社が株主還元の根拠にしているのは後者で、2027年3月期は5,600億円の見通し、グループ会社からの配当は約5,500億円を確保する見通しとしています。ESR 220%、グループ修正ROE 12.7%、RoEV 20.7%と、独自指標はいずれも良好です。ただしその増益の主因は、株高局面での有価証券売却益と債券入替えであり、国内株式を3年で1.2兆円削減する計画の実行中です。この売却益が一巡した後の水準を、どう置くかが最大の論点になります。
本業は、保障から貯蓄へ移っている。第一生命単体の個人保険保有契約高は2兆6,610億円減(△4.0%)、個人年金は9,479億円増(+8.3%)。新契約も同じ方向(個人保険△5.0%、個人年金+12.1%)で、医療保障・生前給付保障等の保有契約年換算保険料も△0.4%。会社は事業区分から「保障」の名称を外し、「アセットマネジメント事業」を新設しました。資産運用会社としての性格が強まる方向です。利益率の高い第三分野(医療・がん)が伸びていない点は、継続して見る必要があります。
買ったものが純資産の19.4%。KAMも2本ともそこ。のれん3,022億76百万円+その他無形固定資産5,219億50百万円=8,242億円。ベネフィット・ワンだけで2,649億54百万円です。自己資本比率は5.7%(保険会社なので事業会社と単純比較はできませんが、買収資産が自己資本の2割という事実は変わりません)。海外保険事業のセグメント利益は48.7%減、当期は海外で減損損失82億43百万円も計上しました。買収の回収が計画どおり進むかが、そのまま貸借対照表の健全性に直結します。
転職前に確かめる数字(有料レポートの目次)
6万138人の内訳——国内保険48,222人、海外9,670人
修正利益で割ると、1人あたりは海外のほうが大きい
第一生命保険46,447人・平均年間給与517万円
対前年増減率+13.2%の中身を、有報が自分で説明している
持株会社702人は1,142万6千円・平均39歳1ヶ月
生命保険グループの本社が、いま何をしているか
女性管理職は国内6社計31.4%、賃金差異は45.6%
理由4点が有報に明記されている珍しいケース
中途でこの会社を受けるなら
5つの事業戦略と、2026年4月の商号変更が示すもの
経営企画部長が唸る逆質問10本
修正利益と会計利益の差を、どう聞くか
入社後も、自分で有報を読み続けるために
毎年見るべき3か所
面接までの3ステップ
① 「従業員の状況」で、提出会社と連結の人数・平均年収・勤続を見る
有価証券報告書の「従業員の状況」には、提出会社(本体)と連結の従業員数、平均年間給与、平均勤続年数が載っています。自分が入るのが本体なのか子会社なのかで、この数字の意味は変わります。
② 「セグメント情報」で、自分が受ける事業の利益率を見る
注記の「セグメント情報」で、自分が受ける事業の売上と利益を見ます。会社全体の利益率と、その事業の利益率が同じとは限りません。
③ その数字から、逆質問を1本作る
上の2つの数字を組み合わせて、逆質問を1本作ります。「この事業の利益率は全社平均より低いですが、どう変える計画ですか」のように、有報を読んだ人にしか出せない問いになります。